酸素と栄養素を心筋に運ぶ冠動脈の内側が部分的に細くなると、心筋への血流が悪くなり、一過性の胸の痛みが起こります。この症状を狭心症と言い、それに伴う胸の痛みを狭心症発作と呼びます。
この発作は突然起こり、数十秒~数分間続きます。狭心症が起こる程度や場所によって、痛みの持続時間や強さは異なります。一般的に、発作による胸の痛みは狭い範囲ではなく、手のひらほどの範囲に起こり、圧迫感や締め付けなどを胸の奥に感じます。
一般には、「労作性狭心症」と言って動いている時に起こります。例えば、急ぎ足で歩いたり、階段や坂道を登ったり、ひどく興奮したときなどに胸の中央が締め付けられる、またはなにかに押しつけられているような圧迫感が出ます。しかし、少し休憩するとおさまってしまうのが特徴です。
まれに痛みが左肩、腕、顎まで広がり、みぞおちに胃の痛みのように感じられることもあります。「息切れ」と自覚されることもあります。いずれにしても、痛みの場所はあまりはっきりしないのが一般的です。
狭心症の原因の多くは動脈硬化です。一度起こった動脈硬化を完治させることは現時点ではまだ不可能です。動脈硬化が起こらないよう日頃から予防することが狭心症の予防につながります。
狭心症を起こす原因として、高コレステロール血症、HDL(善玉)コレステロール値が低い、高血圧、糖尿病などが挙げられます。また、喫煙、運動不足、肥満、閉経にも関わりがあるとされています。そのためには高血圧、糖尿病などを治療し、さらに禁煙、適当な運動、食事の改善を行い、発生のリスクをできるだけ減らすことが重要です。